平和構築・マルチセクター

スーダン国 ダルフール3州における公共サービスの向上を通じた平和構築プロジェクト

事業形態 技術協力事業
実施期間 2015年3月~2019年2月(予定)
発注者 JICA

背景

スーダンのダルフール地方では2003年に政府軍と反政府軍が衝突、世界最悪の人道的危機に発展し、2005年までの2年間で死者30万人、難民23万人を生みだしました。当該地域では、内戦の影響により社会サービスが行き届かず、住民の生活環境は劣悪な状況に置かれています。当該地域の開発は大きく遅れ、反政府勢力などによる武力攻撃や資源対立が頻発し、国内の大きな不安定要因となっています。このような状況下、JICAは2009年6月以来、紛争の解決や、再発抑止のため、地域間、民族間の経済格差を縮めるべく、ダルフール州政府の行政サービス能力向上を通じた公共サービス(給水、保健、職業訓練)の改善に取り組んできました。2013年のフェーズ1終了後、スーダン政府はさらなる改善をめざして日本国にフェーズ2を要請し、2015年3月にフェーズ2が開始されました。

 

主な活動

2015年3月に始まった本案件は、先行案件と同様に、給水、保健、雇用(職業訓練)分野を対象として、公共サービス提供者である州政府機関職員の人材育成・能力強化を行っています。
フェーズ2では特に、フェーズ1実施後に残された課題である、「住民のニーズに応えた公共サービスの提供」、「職員の能力強化に留まらない、組織能力の強化」に注目し、住民のニーズの把握とその充足について、州政府機関職員自身が住民と対話し、考え、実施していくプロセスを重視してプロジェクトを実施しています。また、本案件では特に、女性の生活向上/改善と、それによるコミュニティレジリエンス(紛争への耐性と回復力)の強化を見据えてプロジェクト活動を進めています。

本案件は3分野を包含しています。その特性を最大限に活かして、相乗効果(シナジー)が得られるよう、関係する州政府機関を巻き込んだ、分野間の協力も促進しています。

 

担当者から一言 本案件は、ダルフール地域の平和構築を目標に掲げる、JICAの代表的なプロジェクトの一つであり、複数の分野に対する支援を行うマルチセクター案件という特徴があります。治安の問題から日本人専門家にはダルフール地域への渡航制限があり、現場で直接業務に携わることはできないためハルツームからの遠隔業務実施になります。さらに、分野も対象州も複数であることから、案件にかかわる関係機関、関係者が非常に多い特徴があります。このように複数分野、多くの関係者、遠隔でのコミュニケーションなど総合的なマネジメントが求められる本件は、平和構築案件の新しいアプローチを模索する挑戦的な案件です。SSCはこれまでの枠組みにとらわれることなく、人々が平和を享受できる社会づくりにむけた取組を進めています。
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