保健・医療セクター

フィリピン国 コーディレラ地域保健システム強化プロジェクト

事業形態 技術協力事業
実施期間 2012年2月~2017年2月
発注者 JICA

背景

フィリピン北部のルソン島に位置するコーディレラ地域は、言語と文化の異なる先住民族が全住民の70パーセントを占めています。これらの人々は山岳部に居住しているため、地理的に孤立し、また、厳しい自然条件のもとで生活しています。さらに、貧困層の割合も全国平均より高いことから、国はコーディレラ地域を「地理的に孤立した不利な地域」と位置づけ、保健プログラムの優先実施地域としています。
この地域では、医療施設までのアクセスの悪さ、文化的宗教的理由、また経済的な問題などから、いまだに自宅分娩を選択する人が多いため、施設分娩率が国の目標値である85%より低い55% (2009年)、結果として妊産婦死亡率も国の目標値(2015年)である52対100,000出生を達成出来ておらず、79対 100,000出生となっています。このような状況を踏まえ、すべての妊産婦が安心して医療施設でお産ができるよう、さまざまな支援活動を行っています。


主な活動

  • 人材と機材の両面からの施設強化(医師・看護師・助産師に対する緊急産科・新生児ケア研修の実施、機材供与)
  • これら施設における医療サービスの質を保つための技術支援
  • 3,000名の保健ボランティアに対する支援(妊産婦に対する啓発活動用教材の配布など)
  • 国民健康保険加入促進活動

保健・医療セクター プロジェクトが製作した妊産婦啓発活動用教材の一部
プロジェクトが製作した
妊産婦啓発活動用教材の一部
  保健・医療セクター プロジェクトが製作した妊産婦啓発活動用教材の一部
プロジェクトが製作した
妊産婦啓発活動用教材の一部

保健・医療セクター 緊急産科・新生児ケア研修でパルトグラフ(分娩記録)の使い方を学ぶ研修生
緊急産科・新生児ケア研修で
パルトグラフ(分娩記録)の使い方を学ぶ研修生
   

担当者から一言 本プロジェクトでは、エビデンスに基づく進捗と成果の管理を行っています。実施した活動や直接投資(施設インフラ整備など) に対する成果が数値としてきちんと可視化されることで、プロジェクトに関わるすべての人々が成果を実感でき、さらには次の改善目標につなげていくようにするためです。
また、プロジェクトがカバーしている対象地域が大変広いため、対象州3か所には現地スタッフが常駐し、日々の活動を直接的に支援するなど、まめな進捗管理を行っています。有能な現地人材の発掘と活用がプロジェクト成功のカギと言えます。



ベトナム国 保健医療サービス改善事業に係る案件形成調査
地方病院医療開発事業

事業形態 有償資金協力事業
実施期間 2005年2月~2010年3月
発注者 案件形成調査:JICA(旧国際協力銀行)
地方病院医療開発事業:ベトナム保健省

背景

ベトナムでは2001年3月、「国民健康10か年戦略(2001年~2010年)」が首相決議で採択されました。当時の同国保健・医療セクターは、患者の紹介システムが機能していない、地域の省レベル以下の病院が極端に低いレベルにあるために患者が常に最上位病院に集中しているという問題がありました。地域の保健所や県の下に位置する郡の病院は世銀やアジア開発銀行などの支援で改善しつつあるなかで、特に省病院は施設や機材に不備があるだけでなく必要な人材も不足していました。
そのような状況にあって、ベトナム保健省は「地域・省総合病院機材改善計画」を策定して日本の援助を要請しました。
この要請を受けて、当時の国際協力銀行は、「保健医療サービス改善事業に係る案件形成調査」を実施して省レベル病院のパイロット事業を形成し、その結果を受けて、ベトナム政府は円借款により「地方病院医療開発事業」を実施しました。


主な活動

「案件形成調査」において、パイロットとしてベトナム北部の3省病院を対象に機材の整備と人材育成の研修を計画し、その後の「地方病院医療開発事業」において、同3病院の機材整備と人材育成を実施しました。この事業実施の後半では、パイロットに続く2期目の事業のフィージビリティー調査を実施しました。

 

パイロット対象 3病院写真

保健・医療セクター タイニェン省中央総合病院前景
タイニェン省中央総合病院前景
  保健・医療セクター ランソン省総合病院手術室
ランソン省総合病院手術室 

保健・医療セクター ハティン省総合病院正面
ハティン省総合病院正面
 

 


担当者から一言 本プロジェクトでは、パイロットとなった3省病院の全体の運営状況を把握し、周辺地域の医療ニーズを基に病院の技術内容・レベルを設定して、必要な機材とそれに伴う医療人材育成のための教育計画を策定・実施し、包括的なアプローチで病院の医療改善をしています。病院の運営についても患者本位の運営体制を指導しました。
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