水産・農業セクター

スリランカ国 農畜産物流通・市場に係る情報収集・確認調査

事業形態 技術協力事業
実施期間 2012年7月~2013年3月
発注者 JICA

背景

スリランカの農村部では、現在でも多くの人が農業に従事していますが、近年、農家の所得は伸び悩んでおり、都市部との所得格差が拡大しつつあります。農家の所得が伸び悩む背景には、流通体系が複雑で多くの中間業者が介入していることや、収穫後のロスが大きいことなどのマーケティング上の課題が指摘されていました。そこで、本調査では、農家の所得向上に向けて、特に農産物のマーケティングの過程に焦点を当てて現況分析を行うとともに、改善策の提言を行いました。

 

水産・農業セクター 近代的な流通体系の例
近代的な流通体系の例
大手スーパーチェーンでは、集荷・出荷の際にプラスチックの箱の使用を義務付け、品質の保持に努めている。
  水産・農業セクター 従来型の流通体系の例
従来型の流通体系の例
集荷・出荷の際にはビニール袋やネットが使用され、トラックに山積された状態で運搬される。農産品を投げる、上に座る、踏むなどの粗雑な扱いも散見される。

主な活動

  • 統計資料・報告書のレビュー
  • 政府関係者、農業普及員、農家、流通業者インタビュー
  • 実態調査(バリューチェーン調査、農産物追跡調査、共同組合省傘下の農産物卸売市場における施設調査、車輛出入調査、流通業者調査)
  • 近代的な流通体系と従来型の流通体系の比較
  • 農産物マーケティングにおけるボトルネックの整理
  • ボトルネックの解決に向けた援助アプローチの検討

担当者から一言 本調査では、約700 サンプルのバリューチェーン調査など、大規模な実態調査を展開し、代表的な農産品に関して従来型の流通体系の実態把握に努めました。その結果、流通に携わる関係者の各々の役割や、中間マージンの規模を具体的に把握することができ、問題の所在について検討する際の有益な材料となりました。



グレナダ国、セントビンセント国、セントルシア国
カリブ地域水産関連機材整備計画

事業形態 無償資金協力事業
実施期間 2014年1月~2014年8月(O/D)
2014年11月~2016年5月(D/D、S/V)
発注者 JICA

背景

グレナダ、セントビンセント、セントルシアは、カリブ海東方、サンゴ礁海域に隣接して浮かぶ、人口約10~17万人の小さな島国です。日本は約30年前から、同国及び周辺地域の地産池消、ロブスターなど高級魚類の輸出及び水産資源の持続的管理を目的として、水産物流通のマスタープラン作成、漁業港湾・水産加工施設・市場及び漁民施設等の設計・施工監理並びに冷却機材/設備等の調達を行ってきました。
準備調査(O/D)では、対象国の持続的な水産資源活用のため、既存施設(特に設備/機材)の経年劣化等の現況を把握した上で、その更新を中心とする無償資金協力事業計画を策定しました。準備調査終了後は、整備計画(DD/SV)として3ヶ国の相手国政府それぞれとコンサルタント契約を結び、実施設計・現場監理を行い、本プロジェクトの完遂を目指します。

 

水産・農業セクター セントルシア グロスレー 組合運営の市場に対する聞き込み調査
組合運営の市場に対する聞き込み調査
(セントルシア)
  水産・農業セクター セントルシア 水産局事務所にてインタビュー
水産局事務所にてインタビュー
(セントルシア)

主な活動

過去に日本の無償資金協力事業で整備した施設をベースに、3ヶ国合計21サイトで付属する冷却設備等の更新を行い、また、現在並行して、同3ヶ国で行われている技術協力プロジェクトをサポートする形で、カリブ海及び大西洋沖合計7か所で中層浮漁礁(魚が物陰に集まる習性を利用した、深さ約1,900mまでに設置される漁礁)の設置を行います。本調査で計画された、調達予定の機材/設備は以下の通りです:

 

製氷設備(1トン~4トン/日)、冷蔵・冷凍庫、太陽光パネル、中層浮漁礁、雨水給水設備、高架水槽、給油設備等


担当者から一言 2014年7月28日に安倍首相がトリニダード・トバゴを訪問し、日本カリコム首脳会合が初めて開催されました。本調査で事業内容を策定した無償資金協力事業は、同首脳会合で表明された「日本の対カリコム政策」の柱となるプロジェクトのひとつです。
本事業は、アジア、アフリカ、大洋州及び中南米等世界各地で、農水産業の持続的活用を目指したマスタープランの作成から、技術指導、施設設計及び機材調達のコンサルティングに携わってきたSSCの経験を活かした案件です。社会開発分野とエンジニアリング分野の融合というダイナミクスが十全に発揮されている事業といえます。
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